井田散歩(3)矢上川を歩く
矢上川
矢上川は、宮前区の水沢一丁目地先に源を発しています。いまの菅生緑地あたりに「清水頭」とよぶ湧き水があり、それが水源となって谷川が生まれ、清水谷から犬蔵を経て土橋へ流下していました。 現在は、上野川橋から高津区を経て中原区を流下し、幸区の矢上地先で鶴見川に流入しています。
鶴見川に流入するあたりが縄文時代の海岸線だと考えられます。
「矢上」の地名は、川上の矢のような谷間から流れる谷川の地形から名づけられたといわれ、土地の小高い所を「弥上」といい、「谷の上」を谷上(やがみ)と呼んだともいわれています。古代地名では、ヤは岩や湿地とかを意味しており、矢をもって山の神を祭るところから矢神ともいったとされます。多摩川や鶴見川の川沿いには、「矢口、矢野口、矢向」など矢がつく地名が多く、水辺に関する地名でもあるようです。
矢上川には27の橋がかかっており、井田周辺は11番_橘橋、12番_伊勢台人道橋、13番_昭和橋、14番_井田桜橋、15番_大正橋、16番_山下橋、17番_上田橋、18番_中吉橋までがこの付近では馴染みのある橋ではないでしょうか?
他にも矢上川には珍しい橋が多くかかっていて、その景観を鶴見川まで歩いて散策することができます。なんと完全に錆びた状態が完成形の「はちべい橋」なんていう橋もありますよ。矢上川を最上流の暗渠になるところから鶴見川まで散歩するっていうのも面白いですよ。